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2008.10.07

F1

 「F1開催 トヨタ背水 日本GP 昨年はトラブル多発」という見出しの記事が10/6朝日朝刊に載った。車にはもともと関心がないし、いわんやF1レースをや、であるが、トヨタという会社にはそれなりの関心がある。
 新聞には昨年の富士スピードウェイでのトラブルが6点、表になって書き出されている。レースがよく見えない観客席があったり、シャトルバスの運行が雨で乱れ、2万人の観客が3時間以上足止めされたとか、そんなこんだで7000人の観客に3億5000万円の払い戻し。今年はトヨタの総務室長が、富士スピードウェイのF1事業本部長となって直々の指揮、万全を期しているらしいがどうなるか。
 F1レースは自動車レースの最高峰、世界各国を8ヶ月かけて転戦、一ヶ国で一開催だから鈴鹿のホンダと富士のトヨタが面子をかけることになる。オリンピックもそうだが、こうしたものには利権がついてまわる。興行権と放映権、商業権などを握っているのが英国の企業SLECだそうで、CEOのエレクストンという人が全権を握っているとか。トヨタやホンダもその前にはひれ伏すしかないらしく、2007年から2011年の5年間の開催権を得たと思ったトヨタは、2009年からは鈴鹿と交互の開催という煮え湯をエレクストンから飲まされた。この裏でどれだけの金が動いたかは知るよしもないが、鈴鹿と富士を競わせることにより興行権料はつり上がったのだろう。F1レースの利権は年間30億ドルといわれ、開催国をインドやロシアにも広げる方向だというから、その額は更に上昇ということになる。
 富士スピードウェイは静岡県小山町、隣が御殿場市、その隣が裾野市。裾野市にトヨタ系列の関東自動車の工場がある。鎌田慧の『自動車絶望工場』はトヨタでの期間工として働いたときのドキュメントだが、題名に「トヨタ」を入れようとしたものの適わなかった。今は期間工という名は死語という感じになってしまい、派遣、請負がそれに取って代わった。関東自動車で働く派遣工が秋葉原でおこした事件では、トヨタの名前がメディアに載ることはなかった。下請会社から絞れるだけ絞りとり、非正規の労働者を低賃金で使い棄てるトヨタは、F1での無駄金を真っ当なものに振り向けてほしい。その方がF1開催などより、倫理観ゼロ金儲け至上主義という企業のイメージが、いくぶんなりとも改善されるんじゃないか。

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